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たとえば、遊牧民は、羊や家畜を太らせるために、草原を旅し、毛皮を利用したり毛を紡いで衣料としていました。牛は、その肉と乳と、強い力が重宝がられて、早くから家畜化され、馬は、その速力が買われ、鶏は暁を告げる習性が珍重されました。 現代人、ことに都会に住む人々は、動物に接する機会がますます少なくなっていますが、大自然の中で暮らしていた昔の人は、動物とともにいたのです。だから彼らは、身近な動物に対して愛着と尊敬の念を強くもっていたのでしょう。 ★ こうした気持ちから、人々は、人間と動物とのあいだの、いろいろな共通点を見つけ出し、その結びつきを考えるようになります。 たとえば、ローマ時代に書かれたプルタークの『英雄伝』の中には、「ローマ人は羊に似ている。羊は一頭では羊飼いに従わないが、群れをなすと、たがいの愛情から、頭立つものの後に唯々(いい)として着いて行く」という一節があるようです。 また、アメリカ大陸の北のほうに住むインディアンは、部族によって、それぞれ、鷲、熊、狼などを自分たちの祖先と考え、トーテム・ポールという高い柱に像を刻んで祭り、部族の守護神にしている例もあります。このような考え方は、世界各地の未開人のあいだに、今でも強く残っています。 そのほか、昔から、動物に託して人間を語ることは、洋の東西を問わず、広く行われています。有名なイソップ物語は、そのもっともよい例でしょう。 現代人である私たちも、 「借りてきた猫のようにおとなしい」とか、 「あの人は番頭の白鼠だ。主人に忠実で、じつによく働く」 などと、人間の行動を動物にたとえているではありませんか。 ★ 言うまでもなく。人間は動物の一種です。他の動物と違うところは、優秀な知能と思考力を持っていることですが、自分では気のつかない、いわゆる本能の世界では、まったく動物と同じです。 食べる、眠る、生殖する、分娩するなどという行動においては、動物も人間も、なんの変わりもありません。 あなたは、恋人と過ごす幸福なひと時に、兎のように身軽に踊り出したい気持になったことはありませんか。また、怒りが爆発したとき、心の中で、真っ黒な牛が暴れ回り、それをうまくなだめることの難しさを感じたことはないでしょうか。 このように人間と動物の共通点が、長い期間をかけて、だんだんと明らかになり、いくつかの性格や行動面のパターンで整理されるようになりました。 ★ そして、やがて、古代の中国人たちが発見した「十干十二支(じっかんじゅうにし)」と、いつとはなしに結びついて、現在のような「十二支」になったことが推測されます。 そこで、「十干十二支」とはどんなものか、ということを説明しましょう。 『楽しく学べるネット講座の初級者用ソフト』の見本
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